3Dでも画風が出る

「我思うに、3DCGにも2Dイラストみたいに”画風”が有る」

・・・というか画風がどうしても出ちゃうよなーと常々思っておりました。

自分は仕事でキャラものCGを沢山作ってきましたが、そういう場合は当然設定画が来ます。作業としてはそれを忠実に再現すればゴールな訳ですけど、そこまで精巧なイラストが来る事はまず無くて・・・。特にキャラものだったら三面図なんて貰えたら涙ちょちょ切れですよ。大概はパース狂った立ち絵とか、前向きと横向きで整合性がとれてない絵だったりなので。

で、そういった用意されないピースは部分は想像と好みで埋めていくしか無いわけです。こういうとき、自分でも絵(漫画的な)が描ける・・というのが強みになって来るのと同時に、ある意味では自分の個性を出すチャンスでもあります。3Dデザイナーさんが自分でキャラデザさして貰えるなんて事はまず有り得ないですから。まぁ、そういう機会を欲しているデザイナーがどれくらい居るか解らないけど。自分はそういう野望は・・・有りましたね(笑)。

とはいえ、仕事で作ってるときは期間もタイトだし、必死なので、ここぞとばかりに「俺色入れよう」なんて事は考えませんよ。いや、靴の裏のテクスチャにコッソリ自分の名前入れたりした事は有りますけど(笑)。そういうイタズラでなくて・・・。何というか、2Dイラストの画風ってのは、故意に抑制しなければ自然と出ちゃうものだったりするじゃないですか。それと一緒で、3Dでも必死に仕事してるウチにモデルの形状、斜め45°の顔、表情や瞬きのタイミングとか・・・そういうものがエッセンスとして入ってしまうんですよね・・・少なくとも自分は。

過去の仕事の作品の絵を振り返って、やっぱどっか自分色出てるな~ってトコが感じ取れるとニヤニヤしちゃうね。やった仕事はスタッフロールも無いパチが7割以上だったけど、リリース後に2chのその手のスレで「このキャラ可愛い」と言って貰えると、本当に嬉しかったな。パチだと2chのスレが唯一のユーザーの感想を聴ける場だったし。まさかホールでインタビューするわけにもいかんでしょ(笑)。あ、取引先の人が良くしてくれたからというのも有りますが、個人的にはパチのCG仕事は自由度が高くて楽しかったですよ。

実際、今回のヱリスもぶっちゃけ似てない(髪の色からしてってのも有りますが^^;)んですよね~。その辺はちゃんと把握してましたけれども、なんかこう作業に没頭して少しずつ手直ししてるウチに、油断すると自分の画風になっていくのって、これはこれで面白いんですよ。なんか昔描いてた絵引っ張りだしたら顔立ちとかソックリなのな。そもそも二時創作って既存キャラを自分色に染めちゃって良いわけですよね。僕なりに解釈したヱリスで、可愛いと思って貰えれば、こんなに嬉しい事はない訳です。

ちなみに、この『Cats Attacks』が、僕が世に出した最初の二時創作作品となりました。趣味趣向的にも、今までそういう活動をしなかったのがおかしいような属性の人間なんですけどね。とはいえ、3DCGを志してから息継ぎ無しで駆け抜けていくような日常から、今ちょっと一息とってるとこなので、その間に自由に色々と作ってみたいと思っています。

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